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アイ・ステーションの臨床メカニクス、その先へ
アンカースクリューの課題を多角的に解決
歯科矯正用アンカースクリューの出現で、矯正治療は大きく変わり、以前では不可能であった治療ができるようになった。しかし、スクリューの普及とともに、脱落、感染・膨張、歯根接触、一方向からの牽引しかできないなど、いくつかの問題点、課題がクローズアップされてきた。
これらの課題に真正面から取り組んだ著者は、数年にわたる試行錯誤と試作品の改善を積み重ね、全く新しいコンセプトのもとに矯正用アンカレッジシステムi-stationを誕生させた。
本書の第一部「i-stationの開発背景とコンセプト」では、著者が以前に手がけた症例をもとに、既存のアンカースクリューによる治療上の課題を明らかにするとともに、その反省から生まれたi-stationのコンセプト、構成部材、埋入方法、装置の作製手順が詳細に紹介されている。
また、第二部の「i-stationのメカニクスと臨床」では、精密な術式を用いることなく、あらゆる歯の移動に、同時進行で対応できるi-stationの数々の特徴を、実際の症例を通じて詳説されている。
本書により、i-stationの開発に至る経緯、中でも、新しいメカニクスについての発想を著者と共有することにより、システムの理解が一層深まり、的確な装置の作製と臨床応用が容易に身につくことは、開発者自らが著した本書ならではの特徴でもある。
第Ⅰ部 i-stationの開発背景とコンセプト
- 第1章 歯科矯正用アンカレッジとは?-ある日のエピソード-
- 第2章 歯科矯正用アンカレッジ装置
- 第3章 i-stationの誕生-アンカースクリューの課題解決に向けて-
- 第4章 i-station埋入部位の診断
- 第5章 i-stationの埋入術式
- 第6章 i-stationの印象採得と技工
第Ⅱ部 i-stationの開発背景とコンセプト
- 第1章 マキシマムアンカレッジ(最大固定)
- 第2章 遠心移動
- 第3章 前歯の側方移動
- 第4章 上顎前歯の圧下
- 第5章 臼歯の圧下
- 第6章 臼歯の片側拡大と縮小
- 第7章 臼歯の近心移動
- 第8章 外科矯正
- 第9章 新しい遠心移動メカニクスの考察
- 第10章 下顎前突
- 第11章 i-stationによる診断と治療ゴールの立て方
- ◎2019年出版
- ◎A4判
- ◎フルカラー
- ◎220ページ
- ◎商品番号:TORIN56