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鼻呼吸機能と反対咬合 ―機能は形態を変える― メカニクス編
鼻呼吸を起点とする包括的治療プロトコール
本書は日本人特有の上顎劣成長/上顎骨後退を伴う骨格性反対咬合に対し、鼻呼吸評価と上顎洞計測を基盤に、深呼吸療法と耳鼻咽喉科連携を組み込んだ包括的プロトコールを体系化した実践書である。
オトガイ帽、ナンスホールディングアーチ、リンガルアーチ、ユーティリティアーチ等の設計思想と力学を、正貌・側貌セファロ所見とともに示し、5~6歳からの成長誘導、非抜歯主体の上顎前方成長誘導、下顎過成長の抑制、第三大臼歯抜去の適応判断へと具体化する。
以上を踏まえ、機能-形態-力学を統合し、R.M.Ricketts先生のBioprogressive Therapyに通ずる治療哲学を臨床へ橋渡しすることで、安定したⅠ級関係の獲得と、後戻り抑制の要点を提示する一冊である。
―「推薦の辞」・「謝辞」より引用・要約―